数学つれづれ草

点と直線の距離の公式をなるべく計算しないで導く

次は高校の数学IIで学習する有名な公式です。

点 $(p,~q)$ と直線 $ax+by+c=0$ との距離を $d$ とすると,

$d=\f{|\,ap+bq+c\,|}{\sqrt{a^2+b^2}}$

この公式には,$ax+by+c$ に点 $(p,q)$ を代入したような部分があります。まるで直線の式に直線上にない点を代入するような感覚ですが,これにはどういう意味があるのでしょうか。もちろん直線上の点を代入すれば $ax+by+c$ の値は $0$ になります。一方,点が直線から離れていくとその値も $0$ から離れていきます。つまり,大雑把に言えば $|\,ax+by+c\,|$ がすでに距離みたいなものなのです。そう考えてみると,この公式が次のようにできていると気付きます。

$ax+by+c$ の値は直線から離れるほど $0$ から離れるので,確かに $|\,ax+by+c\,|$ だけでも距離っぽいのですが,実はそれでは高さ方向に測っています。知りたいのは $xy$ 平面上での距離なので,その値を水平方向に直すのが $\div\sqrt{a^2+b^2}$ というわけです。

(2014/10/30)